巨人・田中俊太内野手(27)が、フリーエージェント権を行使して巨人入りした梶谷隆幸外野手(32)の人的補償としてDeNAに移籍することが18日、分かった。DeNA側から連絡が入り、この日のうちに正式発表となる見込みだ。
“速攻決着”も期待の表れだろう。14日に梶谷、井納の両選手のFA宣言選手契約締結合意がコミッショナー公示された後、巨人はDeNAに速やかに28名のプロテクトリストを提出。三浦新監督となって迎える来季、一塁・ソト、三塁・宮崎は確定だが、二遊間は固定できていない現状もあり「打てる内野手」が補強ポイントの1つだった。また、宮崎も今月12日に32歳となり、後継者を育成しておきたい側面もあり、まさに合致する選手として田中俊を指名した形だ。
田中俊は日立製作所から17年ドラフト5位で巨人入り。パンチ力を秘めた打撃と、一塁、二塁、三塁、左翼と複数ポジションを守れる万能性を併せ持ち、ルーキーイヤーの18年から99試合に出場。19年3月29日に行われた広島戦(マツダ)に「7番・三塁」として開幕スタメンにも名を連ね、期待を集めた。今季は48試合の出場にとどまり、打率2割6分5厘、1本塁打、6打点の成績に終わったが、9日の契約更改後には「勝利にしっかり貢献出来るように、打撃でも守備でも求められると思うので、しっかり考えてオフを過ごして来年に挑みたい」と巻き返しを誓っていた。
田中俊は神奈川・厚木市生まれで、東海大相模高、東海大出身と神奈川県に縁の深い選手でもある。来季は大和、倉本、柴田、中井、伊藤裕、ルーキーの牧らとの競争を勝ち抜き、慣れ親しんだ故郷を熱狂させる。
◆FAの補償 FA選手獲得で生じる補償は、その選手が所属していた球団での年俸ランクによって異なる。外国人を除く上位1~3位がA、4~10位がB、11位以下はCランクとなり、A、Bには人的、金銭の補償が発生する。Cランクは補償の必要がない。
旧所属球団が、新所属球団に人的補償を求めた場合、Aにはさらに旧年俸の50%、Bには同じく40%の補償が発生する。人的補償を求めなかった場合は、Aには旧年俸の80%、Bには60%の金銭補償のみとなる。
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