名古屋グランパスが浦和レッズサポーターの違反行為を報告
名古屋グランパスは10日、9日に開催された明治安田生命J1リーグ第7節浦和レッズ戦において、浦和サポーターによる「Jリーグ試合運営管理規定」および「名古屋グランパス観戦ルール」への重大な違反行為が確認されたことを発表した。
名古屋の発表によると、この度確認された違反行為は以下の6点となっている。
(1)立ち入り禁止エリアへの侵入(Sスタンド2F前列および同中央大型ビジョン前エリア)
(2)横断幕掲出不可エリアへの横断幕掲出(同上)
(3)事前の申請・許可なくSスタンド2Fの座席への装飾物貼り付け
(4)警備員への頭突き・胸倉をつかむなどの暴行行為、並びに名古屋サポーターへの威嚇行為
(5)禁止エリアの横断幕撤去を行おうとする弊クラブスタッフ・警備員に対する「横断幕を撤去すれば乱闘も辞さない」などの威嚇・恐喝発言
(6)上記違反行為者に対する強制退場命令の拒否
上記6件のうち(1)、(2)、(3)の事象については入場ゲートの開場直後に発生。これを受け、警備スタッフによる対応をおこなっていたところ(4)の事象が発生したという。
その後、名古屋はマッチコミッショナー・Jリーグおよび浦和と両チーム実行委員同席の元で協議を行い、Jリーグ関連規則に則ってホーム・アウェイ両クラブで該当事象に対応することを確認。浦和よりキックオフ前に(1)、(2)、(3)の事象が解決されるように対応する旨の申し出があったものの、キックオフ10分前の時点で事案が解決されなかったため、ホームクラブでの対応を実施したという。その結果、(5)、(6)の事象が発生したようだ。
なお、試合後に再び同様の出席メンバーで上記違反行為の事象および事実確認を行い、違反行為を行った該当者に対しては、浦和が該当者を特定した上で、Jリーグ罰則規定に則った厳正な処分を行うことを確認しているという。
名古屋は今回の事象に対し、クラブ公式サイトにて次のように綴っている。
「主管クラブといたしましては、今回上記の各違反行為を防止できず、ご不快な思いをされたすべての皆さまに深くお詫び申し上げます。今後も試合運営管理規定順守の周知を徹底し、ご来場いただく皆さまが安全で安心なご観戦を行っていただけるよう努めてまいります。なお、今回チケット発売後にSスタンドの運用変更を行ったことでご迷惑をおかけした浦和レッズサポーターおよび名古屋サポーターの皆さまにあらためてお詫び申し上げます」
「しかしながら、試合時に発生した上記の違反行為は、運用変更における当クラブの瑕疵と独立した試合運営規則の違反行為であり、多数のご来場者ならびに運営スタッフの安全・安心を脅かす行為で、決して許されものではありません」
また、Sスタンド運用変更に伴う浦和の各種発信においては、クラブ間で合意した内容を独自に書き換え、以下のように事実と異なる認識を与えてしまう発信となることがあったと報告している。具体的な内容については以下の通り。
●「アウェイ応援席」の座席位置について、3月18日(土)のチケット発売前には名古屋グランパスと浦和レッズ両クラブ間で確認を終え、その後3月19日(日)の浦和レッズ発信から試合開催まで追加の協議を行った事実はないにもかかわらず、2階から1階への座席位置変更の協議を継続しているかのような発信
●チケット振替の対応について、当初から振替に必要な座席数を確保し、試合当日のスタジアムでは名古屋グランパスが対応することを両クラブで確認を終えていたにもかかわらず、浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信
以上を踏まえ、名古屋は次のような声明を発表している。
「これらの発信および今回の浦和サポーターによる違反行為は、クラブ間の信頼関係を失墜する行為として、大変遺憾に思っております。サッカーを愛するすべての皆さまが、お互いにリスペクトの精神をもって、日本のサッカーを共に盛り上げていけることを願っています」
なお、浦和も同日にクラブ公式サイトにて声明を発表。今後の対応として「各違反行為の行為者に対し、更なる聞き取り調査等を含む事実確認を進め、入場禁止を含む処分の検討を進めてまいります。浦和レッズといたしましては、クラブとしての対応の見直しと、観戦ルールの周知および遵守徹底により一層努めてまいります」と綴っている。
なお、当該試合は0-0の引き分けに終わっている。
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