プロ野球で15年ぶりの現役復帰を目指して12球団合同トライアウトに参加した新庄剛志氏(48)が13日、自身のインスタグラムで復帰を断念すると発表した。「1%の可能性を信じてやって来たが、今日0%になりただただ悔しいし情けない、身の程を知りました!応援してくれた皆んな、サポートしてくれた皆んなに申し訳ない!(原文のまま、以下同)」と投稿した。
7日のトライアウトではシート打撃で4打席に立ち、最終打席で左前適時打を放った。内外野複数ポジションに就き、終了後「6日間でオファーが来なかったら、野球はもう終わり。きっぱりやめます」と話していた。
昨年11月、移住先のバリ島で突然現役復帰を目指すことを表明した。世界がコロナ禍にも見舞われた中、挑戦し続けたが声は掛からず。この日「しかしいくつになっても挑戦した自分に悔いなし!みんなも挑戦する楽しさをわかってほしいなぁ!短い1年だったけど応援してくれた皆さん有難うございます感謝します!!」とファンへの思いをつづった。
この日は両国国技館で行われた「K―1 WORLD GP」を観戦。今後は未定だが、インスタグラムの「ストーリーズ」では、元BC埼玉で今春はメキシカンリーグに挑戦した安河内駿介投手(26)を紹介。練習パートナーを務めた151キロ右腕について「次はこの男がメジャーリーガーになるサポートを俺がやる」とも記した。指導者か、あるいはサポート役なのかは不明だが、今後の動向が注目されそうだ。
▼柏原純一氏(元阪神打撃コーチ。トライアウト前に打撃指導)一言で言えば“よく頑張ったな”と。体は48歳に見えないし、一生懸命ひたむきに取り組んでいた。失礼にあたってはいけない、不細工な格好はしたくない、と。ケガでトライアウトを受けられないのが最悪なので、体のケアや練習内容もとにかく慎重だった。それが本気さを表していた。コロナがあり、日本シリーズも4連勝で終わり、プロ野球がもうひとつだった。そこに一石を投げてくれた。トライアウトの適時打はホッとしました。今後は野球かどうか関係なく、何らかの形で世間を騒がせて、新庄剛志ここにあり、と示してくれればと思います。
▽新庄氏とトライアウト 56選手のうち最年長48歳で挑戦。シート打撃の二ゴロ、四球、二ゴロの2打数無安打で迎えた最終打席で、元ヤクルトの左腕・ジュリアスのチェンジアップを左前適時打。一塁を回った瞬間にジャンプして喜んだ。シートノックでは本来の外野ではなく三塁、シート打撃では一塁、三塁、二塁、中堅を守ったが、いずれも守備機会はなし。無観客で誰もいないスタンドにボールを投げ込むなど、サービス精神は健在だった。
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