FC町田ゼルビアが21日、J2第39節でロアッソ熊本を3-0で下し、3試合を残してJ1初昇格を決めた。昨季まで長年にわたって青森山田高を率い、常勝軍団を作り上げた黒田剛監督の就任1年目で悲願達成。第10節で大分との天王山を制して以降、一度も首位を譲ることなく、独走状態のまま歓喜の瞬間を迎えた。
黒田監督は試合後のフラッシュインタビューで目に涙を光らせながら、「この1年間、今日の試合に立った選手たちだけでなく、ベンチ外の選手も含めて、一人たりとも離脱、脱線することなく、チームの勝利のために誠実に向き合ってくれたし、チームのために尽力してくれた仲間たちが、こうして今日も仲間のために走りに走って、J1昇格というところ、町田の歴史を変えるというところに気持ちを込めて戦ってくれた。その感謝の思いでいっぱいです」と喜びを語った。
また「私は1年目ですけど、長い年月をかけて尽力してきた方々がいるし、町田市43万人または本当に多くのファン・サポーターに見守られながらこの町田というチームが存在していると思う。本当にそういう方々に良い報告ができるのをすごく嬉しく思う」とこれまでクラブを支えてきた人々に感謝。「日々不安と背中合わせで、毎晩寝られないような日々も続いたけど、28年の年月があったからこそ今年1年のチャレンジができた。青森山田の学園の方々にも感謝したい」と青森山田の関係者にも思いを寄せた。
黒田監督はその後、熊本まで駆けつけた大勢のサポーターの前に立ち、拡声器でメッセージ。「このシーズン始まる時は不安だらけで、このチームが一体どこまで行けるのかと不安視している方も多くおられたと思うんですけど、チームが、一人一人がブレることなく誠実に向き合い、勝利のために尽力してくれたこと、そして今日は立った選手たちもいますが、メンバー外の人たちもメンバーの裏で抜くことなく、本当に一生懸命練習してくれた。それがこの全チームのパワーとなったと思う」とチームの一体感を誇った。
続けて黒田監督は「43万人の町田市民の方々、ファン・サポーターの方々の末永い応援があったからこそ、この町田というクラブがJ1にたどり着くことができたんだと思います。この町田というチームは最高のチームで、家族みたいなチームで、皆さんとともに歩んでこられたことが最高の一年になったということの証だと思います」と感謝の言葉。また勝てばJ2優勝が決まる次節の金沢戦に向けて「あと1試合ホームがあります。ここで勝って、優勝という形で皆さんにプレゼントできたらと思いますので、変わらぬご声援をよろしくお願いします」と高らかに宣言した。
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