UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は24日、グループリーグ第3節を行い、MF久保建英所属のソシエダ(スペイン)がベンフィカ(ポルトガル)を1-0で破った。右ウイングで先発した久保は積極的な姿勢で5本のシュートを記録。クロスバーに阻まれるなど欧州CL初ゴールとはならなかったが、安定したパフォーマンスで今大会2連勝に貢献した。
1週間前には日本代表の一員として国際親善試合に出場していた久保は、21日に行われたラ・リーガ前節マジョルカ戦(○1-0)を負荷調整のためベンチスタート。それでも後半15分からピッチに立つと、わずか4分後に決勝点をアシストし、フレッシュかつ勢いに乗ったコンディションで敵地での欧州CLに臨んだ。
そんな久保は立ち上がりから積極的な姿勢を見せた。まずは前半7分、右サイドでボールを持つと、小刻みなステップで相手を駆け引きしながら、小さなモーションで左足シュート。GKのテンポを外してニアサイドを狙ったが、惜しくも枠を外れた。さらに同22分には3人に囲まれながらの中央突破でファウルを誘発。個人技でも持ち味を発揮した。
ソシエダはベンフィカと一進一退の攻防を繰り広げる中、前半29分、中央左のスペースを突いたMFミケル・メリノのクロスからMFブライス・メンデスがヘディングシュートを押し込んだが、惜しくもオフサイド。同30分には鋭いショートカウンターから久保がパスを受け、再びニアポスト脇に狙いを定めたが、これもわずかに枠を外れた。
なおも前のめりな姿勢を見せる久保は前半35分、またしても高い位置でパスを受けると、これまで2本のシュートよりも前へとドリブルで仕掛け、ゴール正面から左足シュート。相手の逆を突こうと狙ったボールは相手DFの腕に当たったが、ハンドの判定は下されず、これも不発に終わった。
後半に入っても久保がチャンスに絡む機会は続き、立ち上がりからセットプレーでゴール前の味方を狙ったり、ドリブルでファウルを受けたりと見せ場を連発。同15分、ペナルティエリア際でパスを受けると、今度は縦に仕掛けて右足で狙ったが、シュートはうまくミートせずに枠外に飛んでいった。
そうして迎えた後半18分、ついにソシエダが試合を動かした。ゴール正面中央でボールを受けたM・メリノが左サイドに展開すると、MFアンデル・バレネチェアが鋭いドリブルでニアゾーンを攻略。左足で折り返しのパスを供給し、これに飛び込んだB・メンデスがワンタッチで押し込んだ。B・メンデスはこれで欧州CLデビューから3試合連発となった。
なおも攻めるソシエダは後半22分、久保が右サイドでボールを受けると、鋭いカットインから左足一閃。強烈なミドルシュートがゴールに向かったが、これはクロスバーを叩いた。すると同31分、久保はFWカルロス・フェルナンデスとの交代でベンチへ。5本のシュートを記録したが、欧州CL初ゴールはお預けとなった。
その後はベンフィカに深く攻め込まれる場面もあったソシエダだったが、GKアレックス・レミロの好セーブなどが光り、最後までシャットアウト。ソシエダは開幕戦こそインテルと1-1で引き分けたが、前節のザルツブルク戦(○2-0)に続いて欧州CL2連勝を果たした。一方のベンフィカはこれで3連敗。敗退が決定的となった。
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