勝てば自力で決勝トーナメント進出が決まる一方、負ければ敗退が決定。引き分けの場合はコスタリカ対ドイツの結果次第となるが、まずは勝利を目指してスペインに挑むことになる。先制点が重要となるのは間違いなく、そのためにも守備が大きなポイントとなるが、チーム内ではシステムも含めて活発な議論がかわされているという。
「いい守備をするためにはみんなが確信を持って、これで守れるというふうに思わなきゃいけない。最初のベースをどう決めるかというところと、そのあとに“ここ行ったらこう来るよね”“ここに入ったらこの人が行ってくれるよね”という確信のところが大事になってくる」
4-2-3-1か4-1-4-1か3-4-2-1か。複数のパターンを想定してスペイン対策を詰めているが、最終的にはチーム全体が共通認識を持って試合に入る必要がある。
「こういうチームに対して中途半端なプレスだったり、疑問や不安を抱えたままプレスに行くのは危なくて、その中途半端な一瞬の間合いや隙を突いてくるのがドイツやスペイン。全員が確認し合って明確な状態でピッチに入る。その中でうまくいかないところ、相手に対策されるところもある。そこでオプションを1つでも2つでも持っておくことが大事になる」
過去2試合同様、試合中にシステムを変更する可能性もある。そのための準備も必要になるが、いずれにせよ、森保一監督がどんな決断を下したとしても、その場その場で臨機応変に対応し、ピッチの全員が迷いなく意思を統一しなければならない。
「ドイツ戦の前半はラインが下がってしまったけど、プレスがかかっていないからラインが下がる。いいプレスがかかっていればラインは保てる。プレスをどれだけかけるか、どれだけブロックを引くか。そこの勇気とバランスを見定めること大事」
システムをどうするか。どの程度、前からプレスに行くか。ボールの奪いどころをどこに設定するか。決勝トーナメント進出を懸けた運命のスペイン戦へ、チームは急ピッチで準備を進めている。
(取材・文 西山紘平)
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