女子ゴルフの2020年海外メジャー最終戦、全米女子オープンの2日目が日本時間12日未明に米テキサス州ヒューストン郊外のチャンピオンズGCで行われ、渋野日向子(22、サントリー)が6バーディー、2ボギーの「67」をマーク。通算7アンダーで単独首位に躍り出て決勝ラウンドへ進出した。 19人が出場した日本勢は、通算2アンダーで6位タイにつける笹生優花(19、扶桑カントリー倶楽部)、同2オーバーで36位タイの畑岡奈紗(21、アビームコンサルティング)ら総勢9人が予選を通過。今シーズンの日本ツアー3勝の古江彩佳(20、フリー)は8オーバーの113位タイ、日本ツアーのメジャーで2勝をあげた原英莉花(21、日本通運)は19オーバーの152位で予選落ちした。
「夢かなと思った」
渋野の勢いが止まらない。 チャンピオンズGC内のサイプレスクリークコース(6731ヤード、パー71)で行われた初日で4バーディー、1ボギーの「68」をマーク。首位に1打差の2位タイから発進した渋野のゴルフは、ジャックラビットコース(6558ヤード、パー71)に舞台を移した2日目を迎えてさらに凄みを増した。 アウトスタートの前半でスコアを1つ伸ばして折り返すと、インに入った後半に入ってさらに3つ伸ばす。2位のリン・グラント(アマチュア、スウェーデン)に3打差をつける単独首位に立っている自分の名前を、ホールアウト後のアテスト会場で初めて確認したと渋野は無邪気に笑った。 「夢かな、と思いました。今日は天候がどうなるかわからなかったなかで、朝から耐えるゴルフをしようと思っていたので、それが最後までできたと思います。プラス、昨日はなかったことにして、また新しい初日だと考えてプレーしたことで、今日もすごく伸び伸びとできたのかな、と」 カギを握ったのは10番(パー5、544ヤード)と17番(パー4、402ヤード)だった。前者は貪欲に狙いを定めて、後者では幸運にも助けられて、それぞれバーディーを奪っている。 8番(パー4、426ヤード)でパーオンを逃し、約4mのパーパットも左へわずかに外してボギーを叩いた渋野は、続く9番(パー5、528ヤード)で3打目をピン奥約4mにつけた。しかし、いいタッチで放たれたバーディーパットは、カップの右をわずかにかすめてしまう。 「バーディーが欲しかったところで9番は取れなくて、10番でも取れなかったらちょっと流れが悪くなると思っていたので。そこでしっかり、と取れたのはすごくよかった」 初日からティショットがフェアウェイをキープし、セカンド以降のショットもさえた。高確率でパーオンできていたからこそ、特にロングホールはスコアを伸ばすチャンスであり続けた。果たして、3打目をピン手前約3.5mにつけた10番で、下りのスライスラインを読み切ってバーディーを奪った。
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