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Tuesday, September 29, 2020

阪神・藤浪 “死ぬほど緊張して”プロ初ホールド 最後は笑顔で降板「人の勝ちがかかった場面」 - スポニチアネックス Sponichi Annex

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<神・中(16)> 8回を抑え笑顔の藤浪(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神、7回の攻撃直後。一塁アルプスの虎党と、ライトスタンドの虎党が、リリーフカーの入り口付近に集まり始めた。エドワーズはもう投げた。岩崎は離脱中。8回は誰? 独特のザワめきは、藤浪の姿が見えた瞬間、大歓声に変わった。

 「死ぬほど緊張しました。先発とは違って、人の勝ちがかかった場面で投げることがこんなに緊張するとは思いませんでした」

 8回で3点リード。プロ8年目で初めてセットアッパーとしてマウンドに上がった。コロナ余波による中継ぎ転向後3試合連続登板。もちろんプロ初。異様な注目度の中で披露したのは、みんなが見たかった剛球だ。

 先頭・阿部に対しての初球は155キロのストレート。この時点でどよめいたスタンドのボルテージをまだまだ引き上げた。156→157→今季自己最速159キロ。結果はフルカウントからの四球でも、全球155キロ超えと、本来の藤浪らしい投球に球場の雰囲気は高ぶったままだ。

 背中を押された藤浪は続く木下拓、溝脇を二ゴロに仕留めると、最後は3安打している大島を153キロで押し込み、ニゴロに封じた。「死ぬほど緊張した」というプレッシャーから解放され、マウンドを降りる途中から満面の笑み。あたたかい拍手に迎えられ、ベンチに座ってからも表情は変わらなかった。

 プロ8年目にして初ホールドを記録した。“本職”の先発ではなくても、完全復活に続く道であることは間違いない。起用した矢野監督は「あの1イニング。先発ではない場所というのは晋太郎にとって学びの場所になる」とし、続けて「先発に戻った時にはこの経験が生きる」と期待を寄せた。

 新天地で重ねる経験はきっと、明るい未来につながっている。 (巻木 周平)

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