中央農業高校（富山市東福沢・大山、土肥恵一校長）の牛舎で飼育する肉用牛が、公益社団法人中央畜産会の「ＧＡＰ取得チャレンジシステム」の認証を受け、安全に配慮した飼育や衛生面などを評価された。肉用牛部門での認証は北陸３県で初めて。今後、農林水産省の安全規格「畜産ＧＡＰ」認証の取得も目指す。
ＧＡＰは、食の安全や環境保全などの持続可能な農業生産工程管理を指す。ＧＡＰ取得チャレンジシステムは家畜の飼育手順や衛生管理、環境保全などの項目について生産者が自己点検して文書化し、その内容を中央畜産会が確認して認証する。乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏、肉用鶏の５部門がある。
中央農業高は牛舎で繁殖牛１３頭、肉用牛２２頭を飼育。ＧＡＰ取得チャレンジシステムには、２年前から生物生産科動物科学コースの生徒約２５人と柴田恭伸教諭が取り組んできた。
点検項目は１３０を超え、作成したファイルは３２冊に上る。柴田教諭は「畜産をはじめ、農業は文書・数値化することが難しい。認証を目標に頑張ったことが生徒たちの自信につながったと思う」と語る。
県立学校は現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で休校が続いている。本年度から動物科学コースの生徒を指導する川口純平教諭は「学校が再開したら、新入生や在校生とチャレンジシステムの項目の実施や評価をしつつ、改善も行っていきたい」と話した。
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