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Sunday, April 5, 2020

新型コロナ、但馬牛の畜産農家に大打撃 子牛価格が前年比3割超安 - 神戸新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、但馬牛の畜産農家が大きな打撃を受けている。訪日外国人客の減少などで神戸ビーフや但馬ビーフの枝肉市場が大幅に下落し、但馬家畜市場(兵庫県養父市)で3月に開催された子牛競り市の平均価格は、前年同月比3割超安で約5年ぶりに70万円台を割り込んだ。東京五輪・パラリンピック延期も需要の減退に追い打ちをかけ、「先行きが見通せない」と困惑が広がっている。(金海隆至)

 3月11日の競り市には、月齢約9カ月に成長した386頭(雌169頭、去勢217頭)を県内の繁殖農家が上場。19年度では最も多かったが、雌と去勢を合わせた1頭平均は前年同月(103万8300円)比約33%安の69万1500円に下落し、前回の1月市(76万3500円)からも約9%安となった。

 新温泉町の繁殖農家の男性(38)は子牛5頭を1頭67~68万円で売却。1月市に比べると1頭平均10万円ほどの減収となった。餌代や牛舎を暖めるストーブの電気代、労務費を含めた1頭当たりの生産費は約60万円になるといい、「売り上げから経費や税金を差し引くと、手元に運転資金がほとんど残らない。4~5月にかけて安い相場が続くと苦しい」と表情を曇らせる。

 年間40頭前後の上場ペースを維持するためには繁殖能力の高い母牛を購入する必要もあるが、それも難しい状況。「借金をして牛舎の新増設や飼育規模の拡大に取り組んだ農家は返済が大変だろう」と推察する。

     ◇

 子牛1頭の平均価格は2018、19年度には、史上最高値を記録するなど80~110万円台で高止まりが続いていた。需要が見込めるラグビー・ワールドカップ日本大会や東京五輪・パラリンピックをにらんでの高騰だったが、いまや様相は一変した。

 JAたじまの村尾忠司畜産課長は「中国を中心に訪日客が急減し、レストランなどでの消費ががた落ちした。子牛を2年近く育ててきた肥育農家は出荷するにも元値を割る赤字覚悟で、新たな子牛の仕入れも抑えざるを得ない状況では」と指摘する。

 繁殖と肥育の一貫経営で知られる上田畜産(本社・香美町小代区神水)の上田伸也社長(49)は、東京五輪延期のニュースに「大きな需要期だと思って目掛けていたから、ぞっとした」という。

 町内の3牧場の牛舎で約千頭を飼育。肥育牛は美方郡随一の約600頭に上る。首都圏の飲食店など取引先からの注文が減少傾向にあるため、肥育牛の在庫が増えるリスクへの対処に頭を悩ませるが、「今後の経営や牛の飼育管理の在り方を見つめ直すいい機会にしたい」と話している。

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