◆西武5―0ソフトバンク（1日、ベルーナドーム）
本調子でなくても抑えるのがエースだ。西武の高橋が毎回走者を背負いながら7回を4安打無失点。今季最多の5四球を与え、パ・リーグタイ記録の3戦連続完封も逃したが、連続無失点を25イニングに伸ばして「最低限（の投球）はできたかな」と汗をぬぐった。
2回から4イニング連続で先頭打者を四球で歩かせた。「うまくかみあわなかった」という右腕を、今季10度目の先発バッテリーを組んだ古賀が助けた。3回無死一塁からはスライダー中心の投球で牧原大、周東、近藤の「侍トリオ」を3者連続三振に仕留めた。
「外のスライダーが一番制球できていた、カウントが取れて、空振りも取れる」。正捕手の座に定着しつつある2年目の古賀は配球の理由を振り返った。高橋も「しっかり考えてくれて、僕を最大限引き出してくれる。もっといいバッテリーになれる」と目を細めた。
若さゆえの失敗も犯す中で、高橋のプラス思考に励まされてきた。「エースの自覚がある（高橋）光成さんと組めるのは光栄。無駄にしたくない」。自身の向上心あふれる姿勢もあって、前向きな提案を投げかけられるようになってきた。
古賀は打席でも高橋を援護。目前で長谷川が申告敬遠された4回2死一、三塁で、左中間フェンス直撃の2点二塁打を放った。松井監督も「古賀も成長できている。キャッチャーとしてもっと積み重ねてほしい」と期待した。伸び盛りの若手捕手と118球の力投を見せたエースが、チームを快勝に導いた。（末継智章）
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