サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で29日、国同士が長年、敵対する米国とイランが決勝トーナメント進出を懸けて激突し、米国が接戦を制した。強い政治色が注目された試合は、両国の選手が倒れた相手に手を差し伸べるなど、フェアプレーで全力を尽くして好ゲームに。サポーターは大きな拍手で健闘をたたえた。
1998年フランス大会以来、W杯で2度目の米イラン戦が行われたドーハのアルスママ競技場。試合前、米国選手がイラン選手の列に歩み寄り、ハイタッチを交わした。試合が始まると目立ったラフプレーはなく、激しくぶつかり合って倒れた相手のけがを気遣う選手の姿もみられ、ピッチ上に敵意はなかった。
サポーターは攻守の切り替わりに一喜一憂。国旗を揺らし「USA!」「イラン!」と大歓声で応援した。終了後、敗退が決まったイラン選手がピッチに次々とへたり込むと、米国選手が歩み寄って励ました。(共同)
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