日本女子代表(なでしこジャパン)は24日、セルビアのスタラパゾバでセルビア女子代表と国際親善試合を行った。試合は5-0で日本が大勝。池田太監督体制発足後、欧州相手に初ゴール、初勝利を手にている。
1年後に女子ワールドカップを控える日本は、今回の国際Aマッチデー期間に欧州遠征を実施した。W杯本戦に向けた強化へ貴重な機会。FIFAランク36位のセルビアに対して4-4ー2のフォーメーションで挑んだ。
ゴールマウスにはGK山下杏也加が立ち、最終ラインは左からDF宮川麻都、DF南萌華、DF熊谷紗希、DF清水梨紗の4人。ダブルボランチはMF長野風花とMF林穂之香が組み、左サイドにMF杉田妃和、右サイドにMF長谷川唯が入る。2トップはFW田中美南とFW植木理子が並んだ。
日本は試合開始からボールを握るも、セルビアの堅い守備に対して効果的な攻撃を繰り出せない。クロスボールを使いゴール前の攻略を試みるも、味方の選手に繋がらない時間が続く。前半22分には、右サイドの連係から清水がクロスボールを送ると、ファーサイドから走り込んだ杉田がヘディング弾。シュートは僅かにゴール左に外れて先制とはならなかった。
それでも、前半28分に日本が先制ゴールを奪う。敵陣中央右サイド寄りの位置から清水がゴール前へ柔らかいボールを蹴り込むと、植木が相手DFの背後に走り込みながら上手く頭で合わせてシュート。c日テレ・東京ヴェルディベレーザ“ホットライン”でスコアを動かした。
先制後も試合の主導権も握った日本は、植木と田中が前線で縦の関係となり、相手のDFラインと中盤の間にスペースを作る。そこを長野、林のダブルボランチが長短のパスを蹴り分けて隙を突くも、フィジカルで勝るセルビアに球際で勝つことができない。
間延びした相手にミドルシュートで打開を図ったが、苦し紛れに放ったシュートは枠を捉えることができず。日本は、1点リードのまま前半を折り返した。
迎えた後半は、反撃に向けて攻勢を強めたセルビアにゴールに迫られるも、熊谷、南を中心とした守備陣が跳ね返して死守。ボールを保持することで徐々にペースを掴んだ日本は、後半11分に右サイドの清水からのクロスにニアサイドで田中が合わせるも、ヘディングシュートはゴール上に外れていった。
追加点が欲しい日本は前半15分に2枚替え。植木、林に代えてMF宮澤ひなた、MF猶本光がピッチに送り込まれた。すると、後半17分にその2人が2点目を生み出す。右サイドでボールを受けた宮澤が鋭いボールをゴール前に送ると、猶本が頭で押し込み2点目。宮澤と猶本が起用に応える形で日本がリードを広げた。
さらに後半31分、長野のスルーパスに抜け出した宮澤がスピードを活かして相手DFラインを突破。ボックス内に侵入し、右足で仕留めた。試合を優位に進める日本は、後半36分に途中出場のFW千葉玲海菜がなでしこデビュー戦で初ゴール。長谷川のグラウンダーのクロスに滑り込みながら詰めてゴールネットを揺らした。
後半43分には途中出場のMF成宮唯がゴール前のこぼれ球を押し込んで追加点。セルビアのチャンスは少なかったものの、最後まで高い集中力で無失点に抑えた日本が、5-0で完封勝利をおさめた。
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