夏の甲子園大会で29日に優勝を飾った智弁和歌山ナインは30日、和歌山市内の同校に凱旋(がいせん)した。また、プロ野球阪神で中谷仁監督(42)の1年後輩だったスポーツ報知評論家の藤川球児氏が、就任3年目で全国制覇した戦友を「見た」。
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智弁和歌山の中谷監督は決勝戦でも、ベンチの最前列でよく声を出して指示していた。視野が広く、選手からすれば、もう一人捕手がいるような感じではないか。高嶋前監督の補佐(コーチ)を経て、生徒ファーストのスタイルで優勝した。中谷監督には一夜明け、LINEで「このあともプレッシャーになりますね」とメッセージを送った。
私が高知商2年時の97年夏、1学年上の中谷さんと日本代表のブラジル遠征のホームステイ先で同部屋だった。その後、阪神でバッテリーを組み、大切な友人でもある。どんな人? 今は学校の指導者だし、思い出話はやぼったいね(笑い)。言えることは、研究熱心で自分自身を高めていく人ということだ。
33歳までプロ野球でプレーして、プロ球界を離れてからも、トレーニング方法など、いろんな角度から野球を学んでいた。高校の指導者になる以前の話だが、私に投球フォームやメンタル面について助言を求めてきたこともあった。今の時代、学生もSNSなどで情報を簡単に得やすくなり、教える側はこれまで以上に技量、知識が求められている。中谷監督は生徒の将来を見越した人格形成を念頭に置きつつ、“財産”を惜しみなく、還元している。
智弁和歌山の部員が各学年十数人という少数精鋭のスタンスは素晴らしいと思う。部員が100人以上いれば、指導者が目を行き届かせるのは難しい。試合に出られなければ、野球を辞める原因にもつながる。野球人口の減少が危惧される昨今、環境がいかに大事か、再認識されることを願う。(スポーツ報知評論家・藤川球児)
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